01|絵本を作る前
写真を残してきた私が、
言葉も残したいと思った理由。
カホさんは、どちらかというと未来よりも今を大切にするタイプ。
子どもの成長を残すなら、まずは写真。
これまでもたくさんの写真を撮り、アルバムにはそのときの思い出や言葉も添えてきました。
名前の由来についても、いつか子どもに聞かれたら、そのときに話せばいいと思っていたそうです。
そんな中で知ったのが、「きみの名前のものがたり」という絵本でした。
名前に込めた想いや、生まれた日の記憶を、一冊の物語として残す。
その話を聞き、カホさんは、いつか綸ちゃんが自分の名前に興味を持ったとき、絵本を通して由来を伝えられることにも魅力を感じたといいます。
写真には、その瞬間の姿が残ります。
そして言葉には、そのとき親が何を感じ、何を願っていたのかを残すことができます。
これまで大切にしてきた写真に、もう一つ、家族の想いを重ねる。
そんな絵本づくりが始まりました。
02|絵本づくりを通して
振り返って初めて気づいた、
わが子の尊さ。
絵本を作るために、妊娠したときから今までのことを振り返ったカホさん。
日々の子育てに向き合っていると、改めて立ち止まり、これまでの時間を見つめ直す機会は多くないものです。
カホさん自身も、これまでは特別に意識することなく、妊娠から子育てまでの日々を過ごしてきたといいます。
けれど、思い出を一つずつ振り返り、言葉にしていく中で、改めて感じたことがありました。
わが子は、本当に尊くて、愛おしい存在なんだ。
毎日一緒にいるからこそ、当たり前になっていた幸せ。
絵本づくりは、そんな日々の大切さをもう一度感じる時間にもなりました。
03|完成した絵本
12枚の写真と、
ママらしい「じゃけん」の言葉。
完成した絵本を見たとき、カホさんがまず驚いたのは、綸ちゃんの似顔絵でした。
本人にとてもよく似ていて、思わずびっくりしたそうです。
名前の由来も分かりやすい文章にまとまり、一冊の絵本になったことに感動したと話してくださいました。
絵本には、綸ちゃんが生まれてから1歳になるまでの12枚の写真も収められています。
その写真が並んだページは、今では何度も開くお気に入りの場所になりました。
そして、もう一つ大切にしたのが、未来の綸ちゃんへ贈る手紙です。
広島で暮らすカホさんの言葉には、自然と「じゃけん」という方言が登場します。
手紙にも、あえてその言葉を残しました。
いつか大きくなった綸ちゃんが読み返したとき、そこには、いつもそばにいるママの話し方が残っている。
きれいに整えられた言葉だけでなく、その家族らしい言葉で想いを届けられることも、オーダーメイド絵本ならではの魅力です。



04|親子で読む時間
「これ、いとー!」
嬉しそうな顔が見たくて、今日も絵本を開く。
3歳になった綸ちゃんは、絵本の中に自分を見つけるのが大好き。
写真やイラストを指さしては、
これ、いとー!
特に、生まれてから1歳になるまでの12枚の写真が並んだページは、何度も繰り返し見ています。
カホさんは最近、絵本を毎日のように読み聞かせていると話してくださいました。
その理由は、絵本を読むときに生まれる、親子の時間にもあります。
「生まれてきてくれてありがとう」
「愛してるよ」
「いつでも味方だよ」
そんな言葉を、普段の暮らしの中で改めて声に出す機会は、意外と少なかったそうです。
けれど、絵本を読み聞かせると、自然にその言葉を伝えられる。
そして、綸ちゃんは嬉しそうな表情を見せてくれます。
その顔を見ると、カホさん自身も幸せな気持ちになるのだといいます。
伝えると、嬉しそうにしてくれる。その笑顔が嬉しくて、また読みたくなる。
絵本を開くたび、親子の間にそんな温かな時間が生まれています。
05|これから先も
いつか離れて暮らす日が来ても、
変わらない想いを。
今はまだ、写真やイラストを楽しんでいる綸ちゃん。
けれど、成長するにつれて、絵本から受け取るものも少しずつ変わっていくのかもしれません。
自分の名前の由来が気になったとき。
思春期や反抗期を迎えたとき。
家を出るときや、結婚するとき。
そして、いつか自分が親になったとき。
カホさんは、そんな人生の節目にも、この絵本を読み返してほしいと願っています。
大きくなれば、友達やパートナーとの時間が何より大切になることもあるでしょう。
親元を離れ、連絡を取る機会が少なくなる日も来るかもしれません。
それでも、伝えておきたいことがあります。
離れていても、連絡を取らなくても、あなたはずっと大切な存在だよ。
今は「これ、いとー!」と笑いながら開いている絵本。
いつかそのページを読み返したとき、そこに綴られた言葉が、綸ちゃんの心に届きますように。
今日の幸せを、未来の綸ちゃんへ。
カホさんと綸ちゃんの物語は、これからも続いていきます。
